慰安婦本著者、有罪判決は不当 日韓文化人ら支援表明

政治 朝鮮半島
2017/12/7 17:24

 【ソウル=鈴木壮太郎】旧日本軍の従軍慰安婦問題を論じた「帝国の慰安婦」の著者、朴裕河(パク・ユハ)世宗大学教授が名誉毀損罪で有罪判決を受けたのは不当だとして、日韓を中心とする文化人ら98人が7日、連名で朴氏の裁判への支援を表明した。

 同日、記者会見した金映圭(キム・ヨンギュ)仁荷大名誉教授は、「司法や国家が裁判で思想の自由まで阻止できるのなら、韓国は過去のファッショ国家へと退行する」と懸念を表明。有罪判決を「誤った民族主義だ」と批判した。日本からは作家の大江健三郎氏、社会学者の上野千鶴子氏ら28人が名を連ねた。

 同書を巡って元慰安婦らが2014年6月に朴教授を告訴。ソウル東部地検が15年11月、朴教授を在宅起訴した。ソウル東部地裁は17年1月、無罪判決を言い渡したが、10月のソウル高裁での控訴審判決で一転、罰金1000万ウォン(約100万円)の有罪となった。

日経 https://web.archive.org/web/20171207105035/https://www.nikkei.com/article/DGXMZO24381240X01C17A2FF2000/

全世界有識者ら『「帝国の慰安婦」有罪、思想的統制が復活したかのようだ」
2017年12月07日15時47分
中央日報日本語版

全世界の知識人が『帝国の慰安婦』を書いた世宗(セジョン)大学の朴裕河(パク・ユハ)教授の罰金刑は正当でないとして組織を構成し、上告審を支援する活動に出ることにした。

7日午前、ソウル中区(チュング)プレスセンターで「帝国の慰安婦訴訟支援会」は記者会見で「我々は『帝国の慰安婦』をめぐる賛否とは関係なく、朴教授に対する2審裁判部の罰金刑判決が我々の学界と文化系に重大な危機を招くと考える」とし「裁判所が有罪宣告を通じて示唆したのは、我々は今後身辺の危害を受けないためには国内外主流集団で『正しい』と認める歴史認識だけに従わなければならないということ」と主張した。

また「軍事独裁政権と共に姿を消したとされていた思想的統制が今一度復活したかのような、画一的な歴史解釈がもう一度強制されるかのような感じを受ける人は一人や二人ではないだろう」とし、「我々は朴教授の訴訟を支援し、そのために募金を始めようと思う」と明らかにした。

これに先立ち、朴教授は2013年に出版した『帝国の慰安婦』で慰安婦が「売春」であり、「旧日本軍と同志的関係」だったと書いて被害者の名誉を傷つけた容疑で2015年、不拘束起訴された。1審裁判部は無罪を宣告したが、2審裁判部は10月に罰金1000万ウォン(約103万円)を宣告し、朴教授は上告の意向を明らかにした。

「帝国の慰安婦訴訟支援会」には韓国人教授および有識者50人、早稲田大学の浅野豊美教授など日本人28人、MIT工科大学のノーム・チョムスキー教授など米国人20人など、今まで計98人の学者・法律家・ジャーナリストなどが参加している。

https://web.archive.org/web/20171207105304/http://japanese.joins.com/article/277/236277.html