挺対協、慰安婦像前で集会開けず保守系団体が拒む — 2020年6月25日

挺対協、慰安婦像前で集会開けず保守系団体が拒む

慰安婦像前で集会開けず 韓国反日団体、保守系団体が拒む
2020.6.24産経 https://www.sankei.com/world/news/200624/wor2006240027-n1.html

韓国の元慰安婦の支援団体がソウルの日本大使館前で28年間、毎週水曜日に行っている日本政府への抗議集会が24日、大使館前に設置された慰安婦像前から初めて場所を移して行われた。支援団体を批判する保守系市民団体「自由連帯」が先手を打ち、7月中旬まで慰安婦像前を集会場所とする警察の許可を得て支援団体の集会を阻止したためだ。

 自由連帯はこの日行った集会で、慰安婦像の撤去などを要求。大使館前の集会をこれまで主催してきた元慰安婦の支援団体で、元慰安婦への寄付金をめぐる不正疑惑が浮上している「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯」(正義連)と、元理事長で与党「共に民主党」の国会議員、尹美香(ユン・ミヒャン)氏を「正義がない正義連」「元慰安婦のおばあさんをだまし続けてきた」などと非難した。

 ただ、自由連帯の動きに反発した左派系の学生団体のメンバーが先に慰安婦像の周囲に座り込んだため、自由連帯は慰安婦像から約10メートル離れた位置での集会開催を余儀なくされた。警察は学生団体に「集会妨害であり、不法行為だ」と拡声器で解散するよう警告したが、学生らは拒否した。

 日本大使館前では、1992年から反日抗議集会が続いてきた。自由連帯は来週も像の前で「像撤去要求集会」を開く予定だが、学生団体側も座り込みで妨害するとみられる。

「人権とは無縁」を露呈した韓国の慰安婦支援活動 崔碩栄 — 2020年6月22日

「人権とは無縁」を露呈した韓国の慰安婦支援活動 崔碩栄

「人権とは無縁」を露呈した韓国の慰安婦支援活動【崔さんの眼】
2020年06月21日09時00分

◆ジャーナリスト・崔 碩栄◆

 元慰安婦支援団体の不正問題が、韓国国内をざわつかせている。

 元慰安婦の李容洙氏が、支援団体の正義記憶連帯(旧韓国挺身隊問題対策協議会)と、その団体前理事長の尹美香氏を非難したことで始まった今回の騒動は、不正疑惑が次々と明るみになり、韓国社会に大きな衝撃を与えている。

 ◆不動産と留学に資金流用か

 不正疑惑のポイントは、元慰安婦のおばあさんたちを前面に押し出して集めた募金、政府や企業から受け取った莫大(ばくだい)な資金が、ずさんな管理により、使途不明のまま消えてしまったということだ。

 団体に対する不信感が高まる中、尹氏は、申告していた収入からは購入が難しいと思われる不動産を現金で買っていたことや、尹氏の娘が、高額の費用が必要な米国の音楽大学に留学中であるという事実が判明し、尹氏に、資金を流用したのではないかという疑惑の目が向けられるようになったのだ。

 これに対し、尹氏は、年間800万円近くも掛かるという娘の米国留学資金は、夫が国家から受け取った補償金で準備し、学費は全額奨学金で賄っていると弁明した。

 しかし、夫が補償金を受け取ったのは、娘の留学から2年後のことであり、米国の州立大学が外国籍の学生に破格の奨学金を供与することはないとの指摘も出され、非難の声がますます高まった。

 ◆「攻撃は親日派によるもの」

 「金銭問題」から始まったこの騒動は今、「政治問題」にまで発展している。

 尹氏は4月の総選挙で、与党の比例代表として当選し、6月からは国会議員の席に座ることが決まっている。

 野党は、即刻辞任すべきだとプレッシャーをかけ、与党は、日本を相手に戦ってきた尹氏への攻撃は親日派によるものだと反論、国民感情に訴えかけた。

 与党は、一部に問題があったとしても、尹氏が辞任するような事案ではなく、これまでの尹氏の業績を考慮すべきだと擁護しているが、国民の目から見れば、違和感を覚えずにいられない。

 比例代表である尹氏が辞任したとしても、他の候補がその席に座ればよい。与党の議席数は変わらないのに、道徳的とは言い難い尹氏の疑惑が次々と明らかになりつつある状況下で、かばい続けなければならない理由は何だろうか。

むしろ与党のイメージが損なわれないよう、けじめをつけさせるのが得策ではないだろうか。

 ◆夫は筋金入りの親北活動家

 さらに、この政治問題は「北朝鮮問題」にまで飛び火した。尹氏と尹氏の夫が慰安婦休養施設に脱北者たちを呼び、再び北朝鮮に戻るよう懐柔したと告発されたのだ。

 マスコミの報道によると、彼らは北朝鮮の指導者を「首領様」、「将軍様」と呼び、北朝鮮の革命歌謡を歌ったという。「脱北は罪だ」とも語り、脱北者はがくぜんとしたという。

 尹氏の夫は、日本で活動している在日韓国民主統一連合(韓統連)から、資金を受け取り、韓国の情報を報告し、過去にスパイ容疑で逮捕されて服役したという筋金入りの親北活動家だ。

 尹氏もまた、金正日氏の死亡時に哀悼の意を示し、弔電を送ったとされ、その親北的な活動が批判されてきた人物である。

 もし尹氏夫妻の活動が今なお、北朝鮮とつながっているとの証拠が出れば、慰安婦論争は、出口の見えない大混乱に陥る可能性が高い。

 ◆施設職員たちの告白

 慰安婦をめぐる話題で最近、最も衝撃的だったのは、元慰安婦たちが劣悪な環境の施設で暴言を浴び、虐待を受けてきたという施設職員たちの告白だ。

 しかし、残念ながら、韓国の左派と右派、与党と野党、そしてメディアは、元慰安婦の福祉や生活に対するケアには、あまり興味を示さず、隠蔽と弁明、相手を批判することに力を入れている。

 韓国は慰安婦問題を語るとき、日本に対し、常々「人権」を叫んできたが、本当に人権に関心を持っているのだろうか。

 元慰安婦たちは、過去に戦争という不幸な時代に巻き込まれた犠牲者だった。そして今も、自分とは関係のない金(貪欲)、政治(主導権争い)、北朝鮮(イデオロギー)という問題に振り回されている犠牲者であるように思えて仕方ない。

 (時事通信社「金融財政ビジネス」2020年6月15日号より)
https://web.archive.org/web/20200622093454/https://www.jiji.com/jc/article?k=2020061900629

http://archive.is/C7oIs

ユン・ミヒャン釈明会見 — 2020年6月17日

ユン・ミヒャン釈明会見

【慰安婦運動内紛】横領、スパイ疑惑、家を5度購入…11の疑惑に答えた尹美香5.29会見のすべて。
吉崎エイジーニョ | ライター
6/16(火) 10:31

5月7日の元慰安婦、李容洙さん(91)の会見から1ヶ月半が経とうとしている。

いまなお、「慰安婦支援運動内紛」の問題は韓国メディアを賑わせている。13日には関係者死去のニュースが流れた。「関連施設の所長が、尹美香(ユン・ミヒャン)氏との電話での通話の後、自死」というものだ。

また12日には政府の女性家族部(省)が関連会計資料の公開を「検察の捜査結果を待つ」として拒否。これに保守野党の未来統合党が「問題がないのであれば公開して解決すればいい」と噛み付いた。保守系の「東亜日報」などがこれを報じた。

ここでは、先日記した【慰安婦運動内紛】発端の会見で元慰安婦が語ったこと。不満、そして「日韓は隣国。若者の交流を」【全文】に続き、関連会見の全文紹介を。

5月29日、尹美香氏(慰安婦支援団体「正義連」元代表、韓国国会次期当選者)の釈明会見。

全8600字。長い。発端となった5月7日の李容洙さんの会見では「慰安婦支援関連募金の使い道」への指摘が出たのみだったが、その後メディアが立て続けに疑惑を報道。この会見ではじつに11個の疑惑について答えている。細かく分けると「13」とも解釈できるが、ここでは大きく分けて「11」としたい。

筆者自身これを書き起こしながら、8番目から10番目までの不動産問題は話が込み入りすぎていて、割愛することも考えた。また前編・後編に分けることも考えた。しかしここは一つ「全文」を。

まず当事者の公的な場所での主張――つまりは「一次資料」の把握から。ここからあらゆる話が始まっているのだ。知っておいてこそ、他の関連ニュースを深く読んでいける。

冒頭発言 李容洙さんからの強い批判は心理的に苦しかった
アンニョンハセヨ。「ともに民主党」当選者の尹美香です。これまで私に提起された問題について、国民に説明させていただくため、この場に立ちました。

只今より私の見解を発表いたします。

去る26日、別の(慰安婦問題)被害者の女性が亡くなりました。

まず30年間の水曜集会を支え、病魔と闘いつつ、(また)全世界を回って残酷な(元慰安婦としての)被害を証言してきたにもかかわらず、加害国・日本政府の公式謝罪も受けられずに亡くなった日本軍慰安婦被害者の方々の御霊に深く敬意を表します

挺対協の30年間は、被害者のおばあちゃんたちと国民の皆さん、世界の市民が一緒にやってきたからこそ可能でした。信じ任せてくださったすべての方に深い傷や心配をおかけした点、心からお詫びいたします。

去る(5月)7日、李容洙さんの記者会見の後、噴出している質問と疑惑提起、時には悪意歪曲に対して、迅速に事実関係をご説明しなかった点も心から申し訳なく思います。

被害者(という存在)を超えて、人権活動家であり、挺対協運動の象徴であられる被害者ご本人からの強い批判は、心理的にも苦しいものでした。

30年の平坦ではなかった挺対協運動の過程で、より繊細におばあちゃんたちと共感しあえなかった点、そして一刻も早く一人でも多く生きていらっしゃる時に、被害者の方々の名誉を回復してさしあげたいという焦りがありました。その瞬間、瞬間を顧みず、変わることのできなかった自分をいま一度、点検し直しています。

30年の多くの事実を、再整理することは思ったより簡単ではありませんでした。私の立場表明をお待たせした国民の皆さんにもう一度お詫びします。

疑惑1 「寄付金を被害者に渡していないということは決してない」
ここからは国民の皆さんが気にかけていらっしゃる事項について申し上げます。

すでに正義連などが事実関係を解明して、ご存じの部分はなるべく重複を避けて申し上げます。現在も究明されていない内容は、私の立場にこだわることなく、国民の皆様に十分であると判断するまで、一点の疑いなく明らかにしていきます。

ただし、検察の調査を控えているため、細かい内容をすべて伝えることができないことをあらかじめご了承ください。

まず、「募金したお金をおばあちゃんに使っていない。渡していない」という指摘に対して申し上げます。

挺対協(現・正義連)は、これまで全体の被害者を支援するための募金を3度行いました。

1992年の運動の開始段階では、被害者の生活があまりにも厳しく見えたため、最初の国民募金を行いました。その募金額は当時(元慰安婦として)申告のあった被害者に均等に250万ウォンずつ分けました。

2度目は、(1995年に)日本政府が法的賠償ではなく、民間慰労金の募金を通じた(※)「女性のためのアジア平和国民基金」を作り、被害者に見舞金を支給するとしたときに、おばあちゃんたちとともに強い反対に出ました。この時は市民の募金に加え、韓国政府による助成金と同等の約4300万ウォンを渡しました。※日本政府の拠出金と民間の募金による基金。

3度目は、2015年の韓日合意(12月の安倍晋三首相と朴槿恵元大統領による慰安婦問題日韓合意)を無効にして正しい解決をするため、国民の募金を進行し、(日本からの)10億円を拒否するおばあちゃんたちに募金額1億ウォンを渡しました。

正義連はすでに5月8日に2017年の国民募金を通じて集まった1億ウォンをお渡しした領収書と、1992年当時の募金額をお渡しした領収書を公開したことがあります。

李容洙さんのいくつかのご指摘と、ご意見を深く受け止めることとは別に、被害者の現金支援を目的とし募金活動で集めたお金を、直接渡したことがないという主張は事実ではありません。

基本的には挺対協・正義連は日本軍慰安婦問題解決のため、日本政府に

1歴史的事実を認めること

2真実究明

3公式謝罪

4法的賠償

5歴史教科書に記録して教育

6追悼碑と史料館建設

7責任者の処罰

を要求して活動しています。

それを実現するために、挺対協は生存者福祉活動などの問題を解決するための多方面の活動を公にしてきており、これらの活動のすべてがおばあちゃんの名誉と人権回復のための道だと思って活動してきました。

もちろん、今でも毎月の犠牲者の訪問、電話、生活に必要な支援などをしており、おばあちゃんたちが居住する地域で一緒にサポートしている組織があります。

一方、おばあちゃんたちに対する生活費支援などの福祉事業の場合、すでに30年以上前から挺対協主導の立法運動として、1993年に「日本軍慰安婦被害者の生活安定支援と記念事業支援法」が制定され、国と地方自治体で実施しています。

したがって、「なぜ寄付をすべておばあちゃんたちに渡さないのか」といういくつかの非難は、これまでの成果と挺対協・正義連運動の指向をしっかりと調べきれていない側面があります。

どうか30年間の運動史を幅広く察していただければ幸いです。

疑惑2 安城ヒーリングセンターに関する疑惑
(元慰安婦のための休養施設)安城ヒーリングセンターについて申し上げます。

センター施設の買い取りプロセス、社会福祉共同募金会の事業評価、売却の背景と過程などは、正義連から既に詳細に発表した通りです。時間を節約するために、なぜ4月23日に損益を出してまでも売却するよりほかなかったかを補完説明いたします。

まず、安城ヒーリングセンターの買い取りと関連して、いくつかのメディアは挺対協が「安城市の近隣の住宅の相場より4億ウォン以上高く購入した」という疑惑を提起しました。

しかし、これは全く事実ではありません。

後にセンターとなる物件は、実際の坪数が60坪で、新築でした。当時の住宅所有者は、建築費が坪当たり600万ウォンを超えるスチールハウス工法で建てられ、土木や建築工事に7億7000万ウォン、9億ウォンなどがかかったとし、これらを加えた金額で売りに出したものです。

当時の販売希望価格を最大限に下げていただくために努力し、売主は、ヒーリングセンターの設立趣旨を聞いて「善行」と判断下さり、最終的に売買価格を7億5000万ウォンに調整することに同意して、売買に至ったものです。

この過程で「イ・ギュミン次期韓国国会当選者の紹介でヒーリングセンターを高い価格で買い取り、差額を横領した」という疑惑も提起されていますが、これも明らかに事実ではありません。

2013年6月に当時の正義連関係者たちはヒーリングセンターの施設購入のため、京畿道周辺の物件を回っていたところ、知らせを聞いた当時の安城新聞代表イ・ギュミン当選者が知人を通じて不動産を紹介してくれるというので、安城市の該当物件を踏査しました。当時は、住宅が新築である点、造園や建物の構造がヒーリングセンターの目的と合致した点、交通が便利な点を評価して買い付けをしました。

取引成立した後に挺対協がイ・ギュミン当選者に仲介手数料などの名目で金品を支給したこともありません。

その後、2015年9月に社会福祉共同募金会は、安城ヒーリングセンターの中間評価をし、その年の12月30日には文書で挺対協に対し、「事業中断と事業費の残高返還、ヒーリングセンターの売却」を要請しました。

それゆえ2016年から正義連は安城ヒーリングセンターを売りに出すことにしたのです。売却当時の住宅の減価償却費、長い間枚数希望者がいない時間が経つにつれ建物の価値が下落したこと、周辺の不動産価格の変化などの相場に基づいて売買価格が決定し、その結果、4億2000万ウォンで売られました。

―韓国で提起されている疑惑―

購入時:7億5000万ウォン

売却時:4億2000万ウォン

売却日時:2020年4月23日。4月15日に尹氏が国会選挙に当選。実際にヒーリングセンターは若者グループが「ペンション」利用し、飲み会が行われることが多かったと、韓国メディアは指摘する。何かやましいことがあり、赤字になってでも急いで売却したのではないか。

5年も購入希望者がなく、事業費を返還していない状態で、困難の末実現した売却契約を先送りすることができませんでした。安城ヒーリングセンターは相場とは異なる安値で売却されたものではなく、当時の形成された相場に基づいて行われたのです。

長い期間、売却が遅れたことにより、結果的に寄付金に損害が生じた点にして残念に思っております。しかし、ヒーリングセンター買い取りと販売の過程で、私はいかなる不当な利益も取らなかったことは明らかです。自信をもって言えます。

一部のメディアでは、安城ヒーリングセンターの取引後、私たち夫婦とイ・ギュミン当選者がベトナム旅行に参加したという疑惑を提起しています。

安城ヒーリングセンターの取引と旅行は全く関係がなく、参加者全員が個人的な費用を負担して参加したものです。

疑惑3 2015年の日韓合意の事実を事前に知っていながら、元慰安婦本人たちに知らせなかったのではないか。
2015年の韓日合意の内容を私が事前に知っていたにもかかわらず、李容洙さんを含むおばあちゃんたちに知らせなかったとの主張がありました。しかし、何度も明らかにしてきたように、はっきりとこれは事実ではありません。この点は、外交部(韓国政府の外務省)の立場発表からも確認されました。

去る5月12日には、外交部(韓国外務省)スポークスマンが両国の合意検討結果報告書に「具体的に(被害者に交渉過程や結果を)教えなかった」、「被害者の意見を聴取していなかったという一節がある」とも話しています。

疑惑4 日本からの「10億円」受け取りの意思は、おばあちゃんたちに確認したのか
また当時、2015年の韓日政府間の合意後、私がおばあちゃんたちに対し、「日本政府の慰労金の受領を防いだ」という主張がありました。

また正義連が数度に渡り忠実に解明したように、すべてのおばあちゃんたちに受領の意思を確認し、完全にそれぞれの考えに基づいて受領するかどうか、決定しました。

当時私は、おばあちゃんたちが慰労金を受領したとしても、そのおばあちゃんを2015年の韓日合意に同調したものとしてはならず、むしろこの問題の根本的責任は、両国政府にあることを明らかにしました。

被害者のおばあちゃんたちを排除したまま、一方的に密室合意を強行した外交当局者が、誤った合意の責任を挺対協と私に転嫁することに、深い遺憾を表します。

疑惑5 夫の新聞社に対する不正な「正義連関連の仕事」発注疑惑
私の夫の新聞社(ニュースサイト)が正義連関連の仕事を受注して不当な利益を手にした、という疑惑について申し上げます。

正義連は1年に1回、創立月の11月に、その年の活動を報告し、今後の主な事業案を提示する内容のニュースレターを発刊しています。

2019年正義連は業者を選定するために水原市民新聞を含む4つの業者に見積もりを確認し、当時の最低金額を提示した水原市民新聞にニュースレターデザインと編集、印刷を任せています。ニュースレター制作などの過程で、夫や私がいかなる利益も受け取ったことはありません。

疑惑6 脱北者の”北朝鮮帰国”を促したのではないか
私が柳京食堂(海外の北朝鮮政府直営レストラン。2016年に中国浙江省寧波市で12人の集団脱北事件が発生した)の脱北従業員に北朝鮮への帰国を勧誘したり、同調したりしたという疑惑について申し上げます。

被害者のおばあちゃんたちは、性暴力の被害者、人権運動関連当事者、活動家を招いて食事をし、交流会を通じて「食卓コミュニティ」を形成する出会いの機会をしばしば持ってきました。

MARYMOND※の従業員とのチャジャンミョン・デー(本来はバレンタインデー、ホワイトデーの両方に楽しみがなかった若者が集って、4月14日に黒い麺を食べるイベント)、平和の蝶(慰安婦問題に関心のある若者の集まり)メンバーとの交流、そして世界の武力紛争地域の生存者を招待し、女性の人権運動の先輩としておばあちゃんたちのメッセージ配信などを行う交流会などがありました。※(マリーモンド/慰安婦問題被害者、虐待被害児童の人生から感じ取れる自然をモチーフにし、服、カバン、アクセサリーなどを制作販売する韓国企業)

2018年11月に夫とチャン・ギョンウク弁護士が、私と正義連側に「脱北従業員がおばあちゃんに会うこと自体だけでも大きな力になるだろう」という内容を提案し、これを(日本統治下の平壌出身)キル・ウォノクおばあちゃんたちに伝えたところ、快諾いただきました。

2018年11月17日、麻浦の関連施設である「平和の我が家」に、柳京レストラン脱北従業員が作った料理で夕食を一緒にして、談笑を交わしました。

平壌が故郷という共通点があるキル・ウォノクおばあちゃんたちと脱北従業員は、「韓国でどのように暮らしているの?」、「学校の勉強が終わった後、夜遅くまでアルバイトをしている」などの話をしたのみです。私と挺対協がこの脱北従業員に「金銭を支援したり、越北を勧めたりした」など、いくつかのメディアの報道はすべて事実ではない虚偽であることを、この場で再び明らかにします。

※慰安婦問題内紛から南北関係へ。少し話が飛躍するように見えるが、保守系の「朝鮮日報」「月刊朝鮮」が報じている。ちなみに夫の金三石(キム・サムソク)氏は軍事評論家として活動していた1992年、韓国の裁判所で「半国家団体」と認定された「在日韓国民主統一連合」と接触。韓国の軍事機密情報を伝えるなどの行動が「北へのスパイ容疑」をかけられ、懲役4年などの刑罰が執行されたことがある。

疑惑7 個人口座の混用は「適切ではなかった部分も」
次に、私が私の個人名の口座を利用して後援金を集めて個人的な利益のために使用したという疑惑について申し上げます。

挺対協の活動を通じ、私の個人名義口座四つを通じて募金が行われた事業は、全9件です。募金の全額がおばあちゃんたちのためのものでない場合には、代表的な私の個人口座に資金を入金しました。

今振り返ると、「特別な場合だから」と、私の個人的な口座を使用したことが誤った判断でした。

ただし故キム・ボクドンおばあちゃんなどの葬祭費募金の場合、法的地位がない市民葬儀委員会が葬儀を主管するのに挺対協の口座を活用することは適切ではありませんでしたし、慣行的に個人名義の口座が多く活用されてきたため、私の名義で通帳を開設しました。

最初の募金は、2012年から行われた戦時性暴力被害者支援のための「蝶基金」でした。 そのほかにもキル・ウォノクさん、キム・ボクドンさんたちとの欧米のキャンペーンのための資金調達、ベトナム・ビンディン省の浄水槽整備支援のための募金、ベトナム・ビンホア虐殺50周年慰霊祭サポートのための募金、アン・ジョムスン、キム・ボクドンおばあちゃんたち葬祭料募金などがありました。

一時的な後援金や葬祭費を調達するために団体代表者個人名義の口座が利用されている場合が多く、私も大きな問題意識がなかったのかもしれません。金額(管理の)問題さえなければ、という安易な考えで行動したことについては、申し訳ありません。

事業に必要な費用をカバーし、残りのお金を挺対協の口座に送金する方法で、それなりに精算をして使用してきましたが、最近の口座振替の内訳をひとつひとつ、再度確認するとずさんな部分がありました。自ら恥ずかしく思います。

しかし、私の個人口座を通じて募金したとして、口座に入ってきたお金を個人的に使ったことはありません。最近の問題提起以降、募金口座として利用された4つの口座の取引履歴をいま一度再確認しました。

その結果、口座履歴上は9件の募金を通じて約2億8,000万ウォンが集まり、募金目的に使用されたお金は約2億3000万ウォン、残りの約5000万ウォンは挺対協事業に使用したことが確認されました。

明細確認をしながら摘要欄に通帳繰越理由が記されており、それぞれの取引内訳の性格を把握することができる状態です。それに応じて総収入と総支出を比較した結果、把握された事項です。

2014年から6年以上の期間の間に数多くの取引内訳があるので、詳細な内容を、この場でひとつひとつ申し上げることはできません。また告発された事実のひとつであるため、調査の過程で詳しく釈明します。

疑惑8 住宅売買に関する疑惑。「どうやったら5つも現金で買えるのか」
現在私が住んでいる水原(スーウォン)市の「LGヴィレッジ」の競売購入を含め、家族は現金で住宅5軒を購入しましたが、これを私が挺対協の資金を横領して使用したのではないかという疑惑について申し上げます。

結論から申し上げますと、そのようなことはまったくありません。今回のことをきっかけに、私と夫の口座の過去のキャッシュフローをもう一度細かく見てみました。

まず、私たち夫婦の住宅についてです。5軒のうち3軒、既に売却した私の名義の「ミョンジン・アートヴィラ」、「韓国マンション」と、現在住んでいる「LGヴィレッジ」を指すと理解します。

1993年、私と夫はお金を出し合って、(別の賃貸物件に)前払いの賃料1,500万ウォンを支払い、新婚生活を始めました。

その後1994年から1997年まで、実家の両親が購入したシドン教会社宅に(移って)賃料なしで住みながらお金を貯めました。

その途中の1995年に「ミョンジン・アートヴィラ」を4,500万ウォンで取得しました。

1999年には夫婦の貯蓄と私の実家の助けを借りて、「韓国マンション」を7,900万ウォンで買いました。

2002年には「ミョンジン・アートヴィラ」を3,950万ウォンで売却しました。その後2012年に、今住んでいる水原市の「LGヴィレッジ」を、オークションを通じて購入することになりました。当時、夫ががんの手術を受けた後だったため、少しよい条件の家に住みたいと考えました。七宝山の自然が近い今のマンションを見て、気に入っていたが相場がとても高価だったことは確かです。

夫は「戸数が多いマンション群なので、競売物件もありうる」と言い、調べ始めました。今のマンションはオークションで取得したものなのです。

落札価額は2億2,600万ウォンでした。一回流札した後、2回目の競売で私たちが単独で入札しました。私はオークションのプロセスを知らず、夫が進行しました。

―韓国で提起されている疑惑―

ふつうは生涯で家を一つ買うことでも大変なのに、どうやって一族で5つも?

夫妻

1995年 「ミョンジン・アートヴィラ」 4500万ウォン

1999年 「韓国マンション」 7900万ウォン

2012年 「LGヴィレッジ」 2億2600万ウォン

両親(後述)

2017年 「ソジェ・ヴィラ」 8500万ウォン

尹氏実父所有のマンション 4700万ウォン

購入資金は私の預金、夫のお金、家族から借りたお金で解決しました。私の個人口座と挺対協口座の混在が確認されたのは2014年以降のことで、現在のマンション購入は2012年のことです。

後援金を流用したという主張は全く正しいものではありません。すでに持っていた「韓国マンション」は、2013年に売却したのですが、建築後14年の間に相場が1億1,000万ウォン上がって、売却額は1億8,950万ウォンとなりました。

このお金で借りた分を返済し、残りのお金は節約して工面しました。

疑惑9 夫名義の住宅購入にも疑惑が
夫名義の「咸陽郡のソジェ・ヴィラ」について申し上げます。

義理の両親はもともと義理の姉妹名義の農家住宅に住んでいました。義父が亡くなった後、2017年に1億1000万ウォンでこれを売り、姑が一人暮らしのやすい「ソジェ・ヴィラ」を夫名義で8500万ウォンにて買収しました。

この際の差額は、私が配偶者として(いったん)保有しました。2018年4月19日に私の口座に入金されました。

疑惑10 実父所有のマンション購入の疑惑
また、私の実家の父が所有するマンションについてもお話します。私の父はもともと、約22年に渡り教会に勤務し、その社宅に暮らしました。長きに渡って家賃の負担もなかったので、しっかりと貯蓄をし、22年間の勤務の退職金を一回払いで受け取り、現在住んでいるマンションを4700万ウォンで購入しました。

私と私の家族の住宅売買は、すべてのケースにおいて挺対協(および正義連)の活動とは無関係です。

疑惑11 娘の米国留学は「裁判で勝訴した際の賠償金などで賄った」
私の娘の米国留学(2016年にシカゴ、2018年よりカリフォルニア州立大にピアノ専攻のため留学)に使用されたお金の出所が挺対協であり、私が挺対協のお金を横領して娘の留学資金とした、という疑惑について申し上げます。

娘の米国留学にかかった資金は、ほとんどの夫の刑事補償金と損害賠償金から充当されました。その他の不足費用は、私のお金と家族のお金でカバーしました。

参考までに、夫と私の家族がこれまで受けとった刑事補償及び損害賠償金は、合計で約2億4000万ウォンです。※2018年に国家を相手に起こした、上記の1992年スパイ容疑への判決に対する損害賠償訴訟など。

私は給与を受け取ると、貯蓄に回す習慣を長く持っています。居住環境の整備、娘の学費、そして少しでも安定した生活を夢見るための自分なりの最低限の生活手段でした。いっぽう正義連、挺対協の活動を通じての講演、原稿、本印税などの特別収入は寄付してきました。

これまで注がれた疑惑について、過不足なく率直にお伝えしました。より詳細をお望みかもしれませんが、現在、検察の調査を控えているという点を改めてご了承ください。

おわりに「今後の調査で間違いがあれば相応の責任を負う」
重ね、国民の皆様と被害者のおばあちゃんたちの期待と応援に見合わない点があることをお詫びします。

被害者のおばあちゃんたちの名誉を傷つけないよう、30年間の挺対協運動の歴史に恥じないように徹底的に釈明します。

私に間違いがあった場合は、相応の責任を負います。

ただし、被害者と国民、挺対協/正義連で成し遂げた成果と、日本軍「慰安婦」被害者の名誉を毀損する蔑視や、歪みは止めいただきますようお願いいたします。今現在、日本軍「慰安婦」被害生存者は17人のみとなりました。

一人でも多く生きていらっしゃる間に…生きていらっしゃるからこそ可能な方法で、真実究明と日本政府の責任の履行、再発防止のために、国民の皆さんと海外各地で支持と応援して下さる皆さんとともに全力を尽くします。

私は、私の議員活動にまつわる糸を解いていく努力と、キム・ボクドンさん、キム・ハクスンさんなどが女性人権活動家、平和活動家として立ち上がってくれた意味を成すことができるよう、これまでの30年以上より努力したいと考えています。

いま再噴出している、2015年の韓日慰安婦の合意が「公正だった」という主張に接し、再び私たちの歴史の中で、そのような屈辱の歴史が繰り返されないように努力したいです。戦時性暴力再発防止の道も模索します。

足りない点は、検察の調査と追加説明を通じて、一点の疑いなくご説明いたします。

国民の皆さんが納得するまで説明し、責任をもって仕事します。

https://news.yahoo.co.jp/byline/yoshizakieijinho/20200616-00182389/

【ソウルからヨボセヨ】 宗教化した慰安婦運動 — 2020年6月11日

【ソウルからヨボセヨ】 宗教化した慰安婦運動

【ソウルからヨボセヨ】 宗教化した慰安婦運動
2020.6.11

韓国で元慰安婦の支援団体「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯(正義連)」をめぐり数々の疑惑が報じられているが、韓国内では批判がはばかられてきた聖域に踏み込んだと評価されている。

 これには驚いたが、それ以上の驚きは、正義連の前代表を批判し、疑惑追及の糸口を作った元慰安婦の李容洙(イ・ヨンス)さん(91)に左派層から「李さんのパワハラにうんざりする」などとバッシングが浴びせられていることだ。

 李さんが保守地盤の大邱(テグ)の出身であることから「大邱らしい」と皮肉る人格攻撃もある。元慰安婦本人への批判は聖域どころかタブーでなかったのか。

 慰安婦問題研究を続け、元慰安婦への名誉毀損(きそん)罪で公判中の女性教授は、支援団体はこれまでの運動そのものが目的化し、一種の「宗教になった」とネット上で分析。元慰安婦の「おばあさんへの関心」より正義連などが設置した慰安婦像への「熱気が高かった」と指摘した。

 いつしか元慰安婦は脇に追いやられ、慰安婦像が「ご本尊」化していたわけだ。日韓の歴史問題で客観的事実より「正義」の名の下、理念を優先させる韓国側の姿勢が目立つ。今回の騒動が、当事者や事実より「正義」を金科玉条にする危うさに韓国社会が気づく契機になればと願う。(桜井紀雄)
https://www.sankei.com/world/news/200611/wor2006110008-n1.html