「帝国の慰安婦」著者 賠償金として給与差し押さえられる

【ソウル聯合ニュース】旧日本軍の慰安婦問題に関する著書「帝国の慰安婦」で慰安婦被害者から名誉を傷つけたとして訴えられている朴裕河(パク・ユハ)世宗大教授(日本語日本文学科)が、給与を差し押さえられたことが16日、分かった。

朴氏は2013年8月に「帝国の慰安婦」を出版。慰安婦被害者らは文中の表現34カ所が元慰安婦の名誉を傷つけたとし、2014年7月に1人当たり3000万ウォン(約285万円)の損害賠償を求める民事訴訟を起こした。

ソウル東部地裁は先月13日、朴氏の著書が慰安婦被害者の名誉を傷つけ人格権を侵害したとし、原告9人に計9000万ウォンの賠償金支払いを命じる判決を言い渡した。

判決で賠償金の支払いを求める仮執行が付されたことから、慰安婦被害者らは先月25日、朴氏と世宗大を経営する学校法人を相手取り、債権(賠償金9000万ウォン)の差し押さえおよび推尋(転付)命令をソウル西部地裁に申し立てた。法曹界関係者によると、ソウル西部地裁は今月1日にこれを認め、世宗大はこのほど朴氏に対し、賠償金の支払いが終わるまで今月から給与の一部を差し押さえると通知した。

朴氏は自身のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で、「全く予想していなかったことだ。ナヌムの家(慰安婦被害者が共同生活する施設)は私の名誉をさらに傷つけようとしているようだ」と心情を明かし、今後は積極的に対応することをほのめかした。

一方、朴氏は慰安婦被害者の名誉毀損(きそん)罪で在宅起訴され、刑事裁判も控えている。先月19日に国民参与裁判(裁判員裁判)を申請した。

また、今月1日から自身のホームページで、「帝国の慰安婦」から問題視された34カ所を削除したファイルを無料でダウンロードできるようにした。

2016/02/16

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