トランプ、イ・ヨンスと抱擁 — 2017年11月8日

トランプ、イ・ヨンスと抱擁

米大統領、元慰安婦を抱擁=歴史問題クローズアップ-韓国

 【ソウル時事】韓国の文在寅大統領は7日、国賓として訪韓したトランプ米大統領の歓迎夕食会に、元慰安婦の李容洙さんを招待した。韓国メディアによると、トランプ氏は文大統領と共に会場で李さんを出迎え、あいさつを交わし、握手したり抱き合ったりした。
「独島エビ」登場=トランプ氏夕食会に

 李さんは慰安婦問題をめぐる日韓政府間合意の撤回を求め、積極的に発言している。合意に批判的立場を取る文大統領としては、慰安婦など歴史問題の存在をクローズアップさせ、米政府の合意への支持切り崩しを図る狙いもありそうだ。
 李さんは、米議会で証言するため英語を学ぶ元慰安婦を主人公にした韓国映画「アイ・キャン・スピーク」のモデルとされている。韓国大統領府当局者は「トランプ大統領が訪問した日韓には慰安婦など歴史問題もある」と招待の理由を説明した。
 李さんは2007年2月、米下院小委員会で慰安婦の実態について証言するなど活発に活動。15年4月、安倍晋三首相が米議会で演説した際には、議事堂で傍聴した。15年12月末に発表された日韓合意については「公式謝罪と法的賠償を欠いている」と批判し、受け入れを拒否している。 
 文大統領は未来志向の日韓関係を目指す方針を打ち出しながらも、慰安婦合意に対しては「韓国国民の大多数は情緒的に受け入れられない」「元慰安婦の同意を得なければならないのに、その過程が欠けていた」と不満を表明。今年8月15日の日本の植民地支配からの解放記念日、光復節の演説にも、李さんら元慰安婦を招いている。
 慰安婦問題では、国連教育科学文化機関(ユネスコ)が「世界の記憶」(世界記憶遺産)への慰安婦関連資料の登録判断を先送りしたばかり。元慰安婦支援団体「韓国挺身(ていしん)隊問題対策協議会(挺対協)」は「韓国外交が弱体化したためだ」と文政権批判を強めており、文大統領は、慰安婦問題に積極的に取り組む姿勢をアピールする必要に迫られている。(2017/11/07-23:23)

https://web.archive.org/web/20171118222716/http://news.nicovideo.jp/watch/nw3054818/comments/30013768

ユネスコ遺産政治利用を止めよ(読売 — 2017年11月3日

ユネスコ遺産政治利用を止めよ(読売

世界の記憶 「慰安婦」の政治利用を止めよ
2017年11月03日 06時09分

 国際機関の活動が反日宣伝に一方的に利用される。そんな事態は今後とも許してはならない。

 国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)は、日中韓などの市民団体が「世界の記憶」(世界記憶遺産)に申請していた「慰安婦問題の関連資料」の登録見送りを決めた。

 政府は、申請は政治的案件であるとして、慎重を期すようユネスコに求めてきた。こうした外交努力が奏功したもので、菅官房長官が「適切な対応だ」とユネスコを評価したのは当然だろう。

 2015年には、中国の申請した「南京大虐殺の文書」が登録された。南京事件の犠牲者を「30万人以上」とした史料も含まれる。実証的研究からは過大とされる数字であり、記憶遺産の価値や公平性に疑問符がついた。

 国際諮問委員会による審査の過程は非公開である。委員も公文書館の専門家が中心だ。申請資料の信頼性を、別の資料と比較して精査するような姿勢も能力も欠いている、と指摘される。

 慰安婦資料には、元慰安婦の証言録や、回想に基づく絵画など、事実確認や検証が十分でないものが少なくない。仮に登録されれば、慰安婦を旧日本軍が性奴隷として組織的に強制連行したかのような曲解が広がる恐れがあった。

 ユネスコは先月、ようやく登録制度を改善した。今後、当事者間で見解が異なる案件は、話し合いがまとまるまで審査を保留する。慰安婦資料の登録見送りも、その制度改正を踏まえたのだろう。

 米国が先月、政治的偏向や組織改革の停滞を理由に脱退を表明するなど、ユネスコのあり方には各方面から多くの批判がある。

 ボコバ事務局長は今月、任期満了で退任する。後任のアズレ前仏文化相の下、公明・公正な制度改革を進めることを期待したい。

 看過できないのは、韓国政府が慰安婦資料の登録を支援していることだ。慰安婦問題の解決を確認し、「国連等での非難・批判は控える」とした15年の日韓合意の趣旨に明らかに反している。

 民間団体による少女像の設置を「黙認」する段階から一歩踏み出した「意図的」な背信行為だ。

 日本関係では今回、群馬県の古代石碑群「上野三碑」、日韓の民間団体が申請した「朝鮮通信使に関する記録」が登録された。

 いずれも日本と大陸の歴史的な交流を示す資料で、重要な文書などを保護、活用する本来の目的にふさわしい内容だ。貴重な文化遺産として未来に伝えたい。

2017年11月03日 06時09分
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/20171102-OYT1T50091.html