日本 女子差別撤廃委員会の結論「受け入れられぬ」 — 2016年3月11日

日本 女子差別撤廃委員会の結論「受け入れられぬ」

慰安婦問題 日韓合意への指摘は「受け入れられない」
3月8日 11時50分

菅官房長官は閣議のあとの記者会見で、国連の委員会が慰安婦問題を巡る日韓両政府の合意に対し、「被害者の立場に立った取り組みが不十分だ」などと指摘したことについて、国際社会の受け止めともかけ離れており、極めて遺憾で受け入れられないという考えを示しました。
女性差別の撤廃を目指す国連の委員会は、慰安婦問題を巡る去年12月の日韓両政府の合意について、「被害者の立場にたった取り組みが十分に盛り込まれていない」などと指摘する勧告を行いました。
これについて菅官房長官は閣議のあとの記者会見で、「日本政府から事実関係や政府の取り組みを説明し、『性奴隷』という表現ではなく『慰安婦』の用語に統一をされた」と述べました。一方で、菅官房長官は「最終見解は日韓合意を批判するなど、極めて遺憾で受け入れられない。合意は国連のパン・ギムン(潘基文)事務総長はじめ、アメリカやイギリスなども歓迎している。最終見解はこうした国際社会の受け止めと大きくかけ離れており、批判は全く当たらない」と述べたうえで、国連側に抗議したことを明らかにしました。
岸田外相も反論
岸田外務大臣は閣議のあと記者団に対し、「日本政府の説明を十分踏まえておらず、遺憾だ。日韓両政府の合意は、両国の首脳が確認したもので、国連のパン・ギムン事務総長をはじめアメリカやイギリスなど多くの国も歓迎している。勧告の内容はこうした国際社会の受け止めからもかけ離れており、批判は当たらない」と反論しました。

http://megalodon.jp/2016-0311-0029-50/www3.nhk.or.jp/news/html/20160308/k10010435511000.html

https://web.archive.org/web/20160309001753/http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160308/k10010435511000.html

 

慰安婦問題“抹殺”はかる大統領府と外交部 — 2016年3月5日

慰安婦問題“抹殺”はかる大統領府と外交部

[社説]慰安婦問題“抹殺”はかる大統領府と外交部
ハンギョレ : 2016.03.04

日本軍の慰安婦問題についての言及が必要な状況のなか、我が国(韓国)の外交部はそれを避ける姿勢を見せている。屈辱的な韓日の12・28合意を反省して正すどころか、慰安婦問題自体を“抹殺”しようとする有様だ。
国連人権委員会に参加した尹炳世(ユンビョンセ)外交部長官が2日(現地時間)、3600字分の演説をしながら「慰安婦」という言葉に全く言及しなかったのは、深刻な“職務放棄”である。尹長官は慰安婦問題を迂回的に記す表現さえしなかった。「国連演説という点を考慮して両国間的な側面より戦時女性の性暴力という多国間の構図の次元から接した」と弁解したが、このような論理自体が慰安婦問題に対する責任を回避しようとする日本側の主張と同じものだ。これに先立ち、朴槿恵(パククネ)大統領も三一節記念演説で慰安婦問題を極めて簡略に言及することで済ませている。しかも、それさえ12・28合意を擁護する内容だった。最近示された小学6年の国定社会(歴史)教科書の慰安婦関連記述も縮小されている。

12・28合意は日本の法的責任を全く問わずに「慰安婦問題の最終的かつ不可逆的解決」を宣言した最悪の“外交談合”だ。その背景の全貌は明らかにならなかったものの、韓米日軍事安保協力の強化と関係しているのは明らかだ。簡単に言えば、過去の歴史に対して反省しない日本と安保協力するため、慰安婦問題を捨てた様相になっている。今月末に韓米日首脳会談が開かれ慰安婦問題の終結に再び釘を刺すはずだという話も出てきている。

政府のこのような態度は歴史の正義からまったく外れているだけでなく、国際社会の自ら位置づけを狭める結果を生んでいる。加害者である日本がかえって声を高める現象まで現れている。被害者が自分たちの問題を解決しようとする努力を諦めたまま他人に人権を語っていては説得力に欠けるほかない。ますます大きくなるこのような矛盾から抜け出す道は難しくはない。12・28合意の連鎖を断ち、日本の法的責任を認めてもらうことである。

韓国語原文入力:2016/03/03 20:39

http://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/733289.html

http://megalodon.jp/2016-0305-0355-11/japan.hani.co.kr/arti/opinion/23511.html

https://web.archive.org/web/20160304185641/http://japan.hani.co.kr/arti/opinion/23511.html

尹炳世外相、「慰安婦」発言なしに挺対協 — 2016年3月4日

尹炳世外相、「慰安婦」発言なしに挺対協

尹炳世外相、国連人権演説で「慰安婦」発言なし

2016.03.04

2014年は慰安婦問題を集中的にアピール
合意後に日本が強制連行を否定して以降
初の国連会議で、反論どころか沈黙

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尹炳世(ユンビョンセ)外交部長官は2日(現地時間)、スイスのジュネーブで行われた国連人権理事会の基調演説で、戦時性暴力を「もっとも非人間的な蛮行の一つ」と強く批判したが、その代表的な事例の日本軍「慰安婦」被害者問題(慰安婦問題)についてはまったく言及しなかった。韓日両政府の慰安婦問題に関する合意(12・28合意)以降、被害者の女性と韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)を中心に強く問題が提起される状況での尹長官の“異常な沈黙”は、国内外で大きな波紋を呼びそうだ。

何よりも日本政府が2月16日、国連女性差別撤廃委員会で「(日本)政府が発見した資料では、軍や官憲による強制連行を示す資料を確認することはできなかった」と従軍慰安婦問題の強制性を公開的に否定した直後、人権をテーマにした国連会議に初めて出席した韓国政府代表が、反論するどころか沈黙で一貫したこと自体、批判は避けがたい。

尹長官は12・28合意以来、人権問題をテーマにした国際会議で公開演説をする初の韓国政府代表だ。尹長官の演説は、今後の韓日政府の12・28合意の解釈と実施に関し重大な先例となるほかない。韓国政府の立場を自ら狭めた“外交的失敗”との指摘は免れない。

尹長官は2014年3月の国連人権理事会では、演説時間の大半を割き慰安婦問題を戦時性暴力の戦争犯罪であり「生きている現在の人権問題」と規定し、日本政府の行動を強く批判した。2年間で尹長官の態度が180度豹変したことになる。

尹長官は同日、第31回国連人権理事会の基調演説で北朝鮮の人権問題を集中的に取り上げ、「ダルスマン国連北朝鮮人権特別報告官の大切な貢献の一つは、北朝鮮当局が主導する海外強制労働問題を浮上させたこと」と述べた。外交部は3日、報道資料を通じ「(尹長官の演説は)北朝鮮人権問題を通じた北朝鮮圧迫を全方位的に推進していく政府の意志を反映した」と明らかにした。

一方、尹長官は3600字に及ぶ演説文で、一度も慰安婦問題を取り上げなかった。その理由についてチョ・ジュンヒョク外交部報道官は3日の定例ブリーフィングで、「長官は対北朝鮮圧力外交の延長線でジュネーブに行ったのであり、演説の焦点は北朝鮮人権問題」と指摘し、「状況に合った演説を行ったと考えればいい」と答えた。

何よりも日本政府が2月16日、国連女性差別撤廃委員会で「(日本)政府が発見した資料では、軍や官憲による強制連行を示す資料を確認することはできなかった」と従軍慰安婦問題の強制性を公開的に否定した直後、人権をテーマにした国連会議に初めて出席した韓国政府代表が、反論するどころか沈黙で一貫したこと自体、批判は避けがたい。

尹長官は12・28合意以来、人権問題をテーマにした国際会議で公開演説をする初の韓国政府代表だ。尹長官の演説は、今後の韓日政府の12・28合意の解釈と実施に関し重大な先例となるほかない。韓国政府の立場を自ら狭めた“外交的失敗”との指摘は免れない。

https://web.archive.org/web/20160304104840/http://japan.hani.co.kr/arti/politics/23509.html

http://megalodon.jp/2016-0304-1948-32/japan.hani.co.kr/arti/politics/23509.html

 

三・一節、また増えた慰安婦少女像 — 2016年3月3日

三・一節、また増えた慰安婦少女像

【コラム】三・一節、また増えた慰安婦少女像

朝鮮日報日本語版2016.3.2

映画が終わっても、席を立つことができなかった。元慰安婦がカウンセリング中に描いたという絵が1点ずつ出てきて、国民スポンサー約7万5000人の名前が順番に流れる間、横の人も、前の人も、後ろの人も、席を立たなかった。最近話題になっている映画『鬼郷』の話だ。

同じころ、テレビ朝鮮は開局5周年特別企画3部作「日本軍慰安婦」を放送した。片や映画、片やドキュメンタリーという違いはあるが、歴史の重みも、胸を打つ痛みも、異なることはない。ドキュメンタリーで韓国・中国・フィリピンなどの元慰安婦が語った証言を、『鬼郷』で映像に変換したかのようだった。『鬼郷』は実話に基づいているというが、動かし得ない歴史的事実が共通分母になっていたからだろう。

昨年12月28日の「韓日慰安婦合意」以前と以後は違う。およそ1年にわたってドキュメンタリー『日本軍慰安婦』を準備する中で感じた温度差もはっきりした。2年ほど前、フランス・アングレームの国際漫画祭で慰安婦特別企画展を主導したのは韓国政府だった。当時、女性家族部(省に相当)の趙允旋(チョ・ユンソン)長官がフランスに飛び、日本の過去史歪曲(わいきょく)と慰安婦被害の惨状をアピールして、国際的な課題として浮き彫りにした。日本側が妨害工作をためらわなかった状況で、趙長官の「慰安婦問題アピール」は際立っていた。女性家族部は、慰安婦関連記録のユネスコ(国連教育科学文化機関)世界文化遺産登録にも乗り出した。金姫廷(キム・ヒジョン)長官にバトンが渡っても、その流れは続いた。慰安婦ドキュメンタリーの企画・制作に対する支援も惜しまなかった。

ところが「合意」後、韓国政府は「原則論」から後退し、慰安婦関連事業も足踏みしている。外交というものは、裏で多くのことがなされるものなので、「合意」プロセスの隠れた背景を細かく知ることはできない。だが、韓米日の協力強化を望む米国の圧力に背中を押されたのだろうと推し量ることくらいはできる。もっと複雑にこじれているのかもしれない。一方日本は「不可逆的合意」だと言って回り、国連でも「強制動員の証拠はない」という妄言を続けている。「不可逆的」という枠組みに韓国を押し込め、勝手に行動している。

慰安婦ドキュメンタリーの放送を目前にした時点で、2人の元慰安婦が世を去った。今や、生存者は44人。日本は「時間はこちらの味方」と思っているのかもしれない。しかし時がたつのを待ち、少女像の撤去に力を入れれば入れるほど、少女像や記念碑は増えている。三・一節に合わせて、釜山ではまた一つの少女像が追加された。歴史的事実は、覆すことも変えることもできない。韓日慰安婦合意が、過去を越えて未来を開こうとするものならば、日本は「不可逆的合意」うんぬんより「不可逆的真実」の方に向き合うべきだ。番組で取り上げた「心に刺さっているかぎり、忘れることはできない」という元慰安婦の絶叫、その恨(ハン。晴らせない無念の思い)に満ちた記憶こそ「不可逆的」なのだ。

テレビ朝鮮のドキュメンタリーは、日本が「軍慰安所」を「料理店」と表記した公文書も公開した。当時から「反人倫犯罪」だと分かっていたので隠した、ということを意味している。「不可逆的合意」だと務めて強調すること自体、不可逆的解決になり得ないことを自ら理解しているからなのだろう。

テレビ朝鮮=イ・ジンドン編集第1部長

https://web.archive.org/web/20160302210516/http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/03/02/2016030200914.html

https://web.archive.org/web/20160302210945/http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2016/03/02/2016030200914_2.html

 

「日本が降参しなければ東京に少女像を建てる」 — 2016年3月2日

「日本が降参しなければ東京に少女像を建てる」

女性大統領と元慰安婦女性
東亜日報日本語版 AUGUST 17, 2013 03:43

8・15光復節の記念式に出席した朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は白いジャケット姿だった。前日、ソウルの駐韓日本大使館の前で開かれた「日本軍慰安婦問題解決に向けた水曜集会」に参加した元慰安婦女性キム・ボクトンさんも白いカラムシの服を着ていた。
同じ色の服を着た2人は以心伝心で通じたのだろうか。キムさんは集会で、慰安婦に対する謝罪と賠償を拒否する日本を非難し、「朴正熙(パク・チョンヒ)大統領は解決できなかったが、娘の朴大統領は同じ女性として慰安婦問題を解決してほしい」と訴えた。朴大統領は光復節の式辞で日本政府に対して、「歴史による苦痛と傷を今でも抱いて暮らしている方々に対して、痛みを癒す責任と誠意ある措置を期待する」と述べた。光復節記念式と水曜集会を現場で見た筆者に、朴大統領の日本に対する発言は、キムさんの呼び掛けに対する肯定的な回答に聞こえた。

キムさんは、日本の慰安婦蛮行を告発して糾弾する国内外の行事に必ず参加する。先月30日、米カリフォルニア州グレンデール市で開かれた「平和の少女像」除幕式にも参加した。キムさんは2000人以上の水曜集会参加者の前で、「日本が降参しなければ東京に少女像を建てる」と述べた。

朴大統領は、光復節を韓国と日本が真の協力パートナーに発展するための原則を提示する機会に活用した。一言一言力を込めて式辞を読み上げた。日本に対する内容では、戦争責任の否定と歴史の妄言を見過ごすことはできないという毅然さがにじみ出た。北朝鮮に明確な原則を提示して交渉合意を引き出した開城工団問題と比べることができる。

北朝鮮は、韓国に通用しない「最高尊厳」を持ち出して開城工団の稼動を停止した。韓国労働者の立ち入りを阻止し、北朝鮮労働者を撤収させたことは、いくら弁解をしても消すことのできない失策だ。北朝鮮は惰性に慣れ、脅迫と対話カードを交替に出して韓国を揺さぶろうとしたが、朴槿恵政府は動じなかった。朴大統領の光復節式辞の言葉どおり、「南北関係の誤った慣行を正すために『稼動停止再発防止と国際化を要求して貫徹した。北朝鮮のやり方を見抜いた韓国国民も政府の決然たる態度を支持した。

日本の行為も北朝鮮と大差ない。日本の戦争責任の否定は、文明社会では容認されない妄言だ。平和憲法改正の試みと集団的自衛権行使の発想の背後に隠れた「再び戦争ができる国になる」という思惑を見抜けない文明国家の市民はいない。ドイツのホルスト・ケーラー前大統領は、2010年、「貿易依存度が高いドイツの利益を保護するには、緊急時の自由貿易ルートを守るための軍事介入が必要だ」という発言が「砲艦外交」論議に拡散し、責任を負って辞任した。日本が戦争責任を否定して平和憲法から脱しようとすればするほど、国家的レベルの相違だけが露になる。

反人道行為を容認する時代は過ぎた。古屋圭司拉致問題相の靖国神社参拝で、日本の人道のダブルスタンダードが明らかになった。拉致問題相は北朝鮮に拉致された日本人被害者問題を担当する閣僚だ。日本は、北朝鮮の拉致行為を人道の次元で容認できないとして解決を求めている。北朝鮮の反倫理行為には執拗に食い下がり、韓国に対する反倫理犯罪には背を向ける日本に世界の中で居場所はない。

朴大統領は、北朝鮮に対したように日本にも粘り強く決然としなければならない。水曜集会が始まった14日正午、ソウルの気温は32℃まで上がった。今年88才のキムさんが来年の光復節の前日に溶鉱炉のようなアスファルトの上で再び大統領に訴える場面は見たくない。

http://megalodon.jp/2013-0817-0907-06/japanese.donga.com/srv/service.php3?biid=2013081721098

https://web.archive.org/web/20160302111644/http://japanese.donga.com/List/3/all/27/422324/1